電子契約を印刷した場合はどうなる?印紙税の有無や適切な保存方法を紹介


目次[非表示]

  1. 1.電子契約を印刷する必要性
  2. 2.電子契約を印刷した場合の印紙税
  3. 3.電子契約の保存要件
    1. 3.1.①真実性が確保されていること
    2. 3.2.②見読性が確保されていること
    3. 3.3.③マニュアルが設置されていること
    4. 3.4.④検索機能が確保されていること
  4. 4.まとめ


  


紙の契約書を必要とせず、オンライン上で締結業務が行える電子契約。

ペーパーレス化や脱ハンコ、テレワークの推進に役立つことから、企業で導入されはじめています。

電子契約は書面契約とは性質が異なるため、保存する際の印刷の必要性や印紙税の有無などが懸念されます。

担当者のなかには、「電子契約の導入を検討している」「電子契約書を印刷した場合の印紙税について知りたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、電子契約を印刷する必要性と印紙税の有無、電子契約の保存要件について詳しく解説します。


>>電子契約における電子帳簿保存法とは?契約書の保存要件を紹介


電子契約を印刷する必要性

民法上、電子契約書のデータはそのまま原本として扱うことが可能であるため、基本的に印刷する必要はありません。

しかし、電子帳簿保存法の要件を満たすことが前提条件であり、7年間の保存義務を守る必要があります。電子帳簿保存法とは、国税関連の帳簿や書類の電子化および保存を認めた法律です。

保存義務についても電子帳簿保存法で定められており、契約書・領収書・請求書などを電子化する際は遵守する必要があります。



電子契約を印刷した場合の印紙税

印紙税法では、課税文書と判断される文書にのみ印紙税が課せられます。課税文書は書面のみを対象としているため、電子データは対象外です。

そのため、物理的な紙で作成される書面契約とは異なり、電子データである電子契約に印紙税は課税されません。

しかし、印刷した場合は物理的に存在することになるため、印紙税の課税対象になるのではないかと思う方も多いでしょう。

電子契約はデータが原本となるため、印刷した場合も印紙税の課税対象外です。印刷したものは複製として扱われるため、収入印紙を貼る必要はありません。

ただし、電子データで作成した契約書を印刷し、書面契約として捺印・締結した場合は印紙税の課税対象となるため、注意が必要です。



>>電子契約と印紙の関係


電子契約の保存要件

電子帳簿保存法によって電子契約(電子取引に該当します)の保存要件が定められています。電子契約を適切に保存するためには、要件を満たさなければなりません。

ここでは、電子契約の主な保存要件を紹介します。


①真実性が確保されていること

真実性の確保とは、保存したデータに改ざんが加えられていないことを証明するための要件です。

そのため、タイムスタンプを付与し、電子契約がいつ作成されたかや、改ざんされていないことを証明しなければなりません。

しかし、訂正・削除履歴が確認できるシステム、もしくは訂正・削除ができないシステムを導入している場合や、訂正削除の防止に関する事務処理規程を策定、備付け、運用する場合は、タイムスタンプの付与は必要ありません。


②見読性が確保されていること

見読性とは、電子的に保存されたデータが容易にアクセスできる状態をいいます。

見読性を確保するためには、任意のタイミングで必要なデータにアクセスできるようにパソコンやディスプレイを設置しておく必要があります。

ディスプレイの大きさやパソコンの設置台数の指定はありませんが、最低限文字が解読できる品質を保つことが求められます。


③マニュアルが設置されていること

電子契約を管理するシステムや、機器の使い方を記載したマニュアルを設置する必要があります。

システムに限らず、電子データを閲覧するためのパソコンやディスプレイ、印刷するためのプリンターなど、データ閲覧に関わるものすべてにマニュアルを設置しなければなりません。

マニュアルは紙でもオンライン上のデータでも問題はなく、任意のタイミングで閲覧できることが大切です。

しかし、自社で開発したシステムの場合は概要書を用意する必要があります。


④検索機能が確保されていること

電子契約を保存する場合、データを検索できる機能を確保しておく必要があります。

電子契約システムおよびサービスにおいて、電子取引の履歴から項目を絞り込んで検索できるようにすることが求められます。

具体的には、取引年月日、取引相手、取引金額などの項目から2つ以上を組み合わせて検索できなければなりません。


>>電子契約で紙はなくなる?書面契約との上手な管理



まとめ

この記事では、電子契約について以下の内容で解説しました。


  • 電子契約を印刷する必要性
  • 電子契約を印刷した場合の印紙税
  • 電子契約の保存要件


電子契約は業務の効率化やコスト削減など、企業にとってさまざまなメリットをもたらす可能性があります。

しかし、電子契約は新しい契約方法であるため、詳細については知らないというケースも珍しくありません。

電子契約は基本的に印刷する必要はありませんが、電子帳簿保存法に沿った保存・保管が求められます。

要件に沿った保存ができていない場合は、法的罰則を受ける可能性もあるため、注意が必要です。

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