電子契約書のすべて!書面契約との違いから対応可能な書類まで網羅


目次[非表示]

  1. 1.電子契約書とは
  2. 2.書面契約書と電子契約書の違い
  3. 3.電子契約に対応可能な書類
    1. 3.1.業務委託契約書
    2. 3.2.秘密保持契約書
    3. 3.3.発注書(申込書、発注請書)
  4. 4.e-文書法で電子契約書が求められる3大要素
  5. 5.電子契約書の法的効力
  6. 6.まとめ



電子契約書は紙の書面を一切使用せず、電子データによって作成された契約書です。

書面契約書とは作成方法や本人性の担保、改ざん防止の方法などが異なるため、導入前に基礎知識を得ておくことが重要です。

この記事では、電子契約書の概要や電子契約に対応可能な処理、法的効力の有無などを網羅的に解説します。


電子契約書とは

電子契約書とは、電子データによって作成された契約書のことです。

物理的に保管する紙とは異なり、サーバーやデータセンターなどのオンライン上で保管されます。

電子契約書は、電子署名法に準拠して電子署名を付与することで法的な効力を持たせることも可能です。

オンラインショッピングやソフトウェアのライセンス契約、企業間での契約や取引、行政機関によるさまざまなサービスなど、さまざまなシーンで電子契約書が活用されています。



書面契約書と電子契約書の違い

従来の書面での契約書とデジタル形式の電子契約書の違いは、以下のような点にあります。


項目

書面契約書

電子契約書

書類の媒体
紙ベース
電子データ

本人性の担保

署名や捺印

電子署名の付与

改ざん防止の方法

物理的な変更の検出

公開鍵暗号方式の署名、タイムスタンプ

送付方法

郵送、手渡しなどの物理的な配送

電子メール、オンラインフォーム、電子署名プラットフォームなど

保管方法

書類のファイリング

デジタルストレージやクラウドサービスへの保存

印刷の有無

あり

なし


電子契約書は物理的な形で存在する書面契約書とは異なり、デジタル形式で存在し、電子データとして扱われます。

本人性は捺印ではなく電子署名によって担保され、改ざん防止のために公開鍵暗号方式のデジタル署名が採用されます。

また、電子契約書はデジタルストレージやクラウド上に保存するため、紙の契約書のように保管スペースを必要としません。


電子契約とは?メリットとデメリットを紹介




電子契約に対応可能な書類

電子署名に関する法整備が進んだ今、電子契約に対応可能な書類は以下のように多数存在します。


  • 業務委託契約書
  • 業務請負契約書
  • 秘密保持契約書
  • 発注書(申込書、発注請書)
  • 代理店契約書
  • 取引基本契約書
  • 雇用契約書
  • 委任契約書(準委任契約書)
  • 工事請負契約書
  • 下請法第3条書面など


一部の書類は、紙の書面での締結が義務付けられている場合もあります。

ここでは、電子契約書で特に利用されている業務委託契約書、秘密保持契約書、発注書(申込書、発注請書)に関して、電子契約に移行するメリットを紹介します。


業務委託契約書

業務委託契約書は、業務の委託者(発注者)が受注者側(受託者)へ業務委託を依頼する際に必要な契約書です。

業務委託契約書は、契約金額が記載されている場合に請負契約とみなされ、印紙税の対象となります。

電子契約に移行した場合、契約書がデジタル形式で取り扱われるため、印紙税がかからないのがメリットです。

業務委託契約を多くのスタッフと結んでいるようなサービス業では、契約業務の手間や工数が大幅に削減できる側面もあります。


秘密保持契約書

秘密保持契約書とは、営業や技術に関する機密性の高い情報に対し、目的以外の使用や第三者への開示を禁止するために締結する契約書です。

秘密保持契約書は、取引開始前に締結されることが多く、定型的な文章で作成、使用されることが多いです。そのため、オンライン上での契約書作成や確認、署名を行う電子契約に移行しやすいメリットがあります。

短期間での確認や署名が必要な場合などは、秘密保持契約書の電子契約移行が効率的です。


発注書(申込書、発注請書)

発注書や申込書、発注請書や、業務で使用頻度の高い申込書なども、電子契約によく移行される書類です。

これらの書類は、注文内容が毎回ある程度決まっているため、テンプレート化が容易な場合が多いです。電子契約サービスを利用して契約書をテンプレート化することで、オンライン上での作成で送信が簡単にできるため、受発注の手続きや作業工数を大幅に削減できます。

発注書や請書は件数が多くなる場合があり、紙媒体での管理にはコストや手間がかかります。電子契約に移行することで、サーバー上にデータを保管できるため、取引に関する情報の検索や抽出、追跡が容易になる点もメリットです。



e-文書法で電子契約書が求められる3大要素

e-文書法とは、『民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律』と『民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律』の2つの法律をまとめたものです。

e-文書法では、電子契約の利用において、見読性・完全性・検索性を留意することが求められています。



項目
説明

見読性

契約書の内容が明確に表示され、読みやすいフォーマットやレイアウトで提供されていること

完全性

作成時点での内容が改ざんされず、原本のまま保存されること。また、電子署名やハッシュ関数で完全性を確保すること。

検索性

契約内容に関して、データの適切なインデックス化とキーワード検索により、効率的な情報検索が可能であること。






他にも、権限をもたない人の不正なアクセスを防ぎ、データの盗難や漏洩を防止するためのセキュリティ対策を行うなどの、機密性の確保にも留意する必要があり、必ず目を通すべき法律です。




電子契約書の法的効力

電子契約書は、特定の要件を満たすことで法的効力を持たせることが可能です。

電子署名法の第2章・第3条では、適切な電子署名を電子契約に付与することで、法的効力を有することが説明されています。

第三条
電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。

出典:電子署名及び認証業務に関する法律


電子署名や認証手段が使用されていない電子契約書については、契約書の完全性や真正性が保証されず、法的効力が制限される可能性があります。

そのため、電子契約サービスを利用する際は、各法律に準拠しているかどうかが重要な選定ポイントです。


電子契約の法的効力とは?定義や注意点を紹介


まとめ

この記事では、電子契約書について以下の内容で解説しました。


  • 電子契約書と書面契約書の違い
  • 電子契約に対応可能な書類
  • e-文書法で電子契約書に認められる3大要素


電子契約書は、電子データで作られた契約書であり、サーバーはデータセンターなどで保管されます。

電子署名法に準拠した電子署名の付与により、法的効力を持たせることもできるため、ビジネスから行政までさまざまなサービスで活用されています。

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