契約書に押す割印とは?割印を押す位置や目的、失敗したときの対処法


目次[非表示]

  1. 1.契約書に押す割印の基礎知識
    1. 1.1.割印とは?
    2. 1.2.割印を押す位置
      1. 1.2.1.2者間契約の場合
      2. 1.2.2.3者間契約の場合
      3. 1.2.3.領収書と領収書の控えに押す場合
    3. 1.3.割印を押す目的
  2. 2.割印と似た言葉の違い
    1. 2.1.割印と契印の違い
    2. 2.2.割印と契約印の違い
    3. 2.3.割印と捨印の違い
    4. 2.4.割印と訂正印の違い
    5. 2.5.割印と消印の違い
    6. 2.6.割印と止印の違い
  3. 3.契約書に割印をキレイに押すコツ
    1. 3.1.印鑑マットを使用する
    2. 3.2.複数のページにまたがる契約書はページを開いて押す
  4. 4.割印を失敗したときの対処法
    1. 4.1.多少かすれている程度であれば、そのままにしておく
    2. 4.2.失敗した割印の真横に改めて押す
  5. 5.電子契約なら契約書の割印が不要で業務効率化につながる!


契約書に押す割印とは?割印を押す位置や目的、失敗したときの対処法


紙の契約書には、さまざまな方法で押印が行われます。印鑑は契約に必須ではないものの、商習慣から双方の当事者が契約書に押印するのが一般的です。なかでも「割印(わりいん)」は文書のどの位置に押すものなのでしょうか。また、割印にはどんな目的があるのでしょうか。

この記事では、割印の基礎知識から、キレイな押し方まで解説します。押印に失敗した場合の対処法までお伝えしますので、契約業務の担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。


契約書に押す割印の基礎知識

初めに、契約書に押す割印に関する基礎知識を解説します。割印を押す位置や、役割について改めて確認してみましょう。


割印とは?

重ね合わせた複数の書類にまたがる形で押印することを「割印」と呼びます。割印を押すと、複数枚に印影が残るのが特徴です。契約書の場合、基本的には複数枚の書類を重ね合わせた上で、縦横に少しずつ、ずらした状態で押印します。その際は、印影が全ての書類に残るように押す必要があります。


割印を押す位置

一般的に、割印は複数枚ある契約書の各上部に押すケースが多くなっています。ただし、割印を押す位置は法律で定められているわけではありません。ここでは、一般的な商習慣として押すことが多い割印の位置についてご紹介します。


2者間契約の場合

2部ある契約書それぞれに割印を押す場合は、2部ある契約書を重ね合わせ、縦横に少しずつ、ずらした状態で上部に押印します。これにより、1枚目には下半分の印影、2枚目には上半分の印影が残ります。


3者間契約の場合

契約書が3部あり、計3枚に割印を押す場合は、3枚の書類をすべて重ね合わせましょう。これらの3枚の書類を縦横に少しずつ、ずらした状態で、上部に押印します。このとき、通常サイズのハンコで1~2枚目と2~3枚目にそれぞれ押印する方法のほか、縦に長いタイプのハンコを使用して1~3枚目へ一度に押印する方法があります。


領収書と領収書の控えに押す場合

領収書のように、控えを切り取るタイプの書類に割印を押すときは、領収書と控えの間に押印することが一般的です。控えがない場合は、領収書を1枚目、領収書の控えを2枚目にした状態で重ね合わせ、割印を押すと良いでしょう。


割印を押す目的

割印には、印影によって複数の文書の同一性や関連性を証明する目的があります。例えば、契約書のように文書を2部以上発行する場合は、複数枚が同じ内容の書類であることを証明する意味合いで割印が行われます。また、押印することで書類の不正な改ざんやコピーを防ぐのも割印の目的です。



割印と似た言葉の違い

契約書などの文書では、割印以外にもさまざまな形で押印を行う場合があります。ここでは、割印とよく似た言葉の意味や、割印との違いをご紹介します。


割印と契印の違い

契印(ちぎりいん)とは、連続するページにまたがる形で押印するものです。押印によってページの連続性を示し、文書に不正な差し替えがないことを証明します。契約書の場合、当事者全員がページの見開き部分に押印することが一般的です。


割印と契約印の違い

契約印(けいやくいん)とは、契約書の署名欄に当事者が押印するものです。当事者の契約の意思を示し、契約に承認した証拠としての重要な意味合いがあります。当事者の氏名や名称を記載した右側の部分に押印するのが一般的です。


割印と捨印の違い

捨印(すていん)とは、文書の内容に訂正の必要が生じたときに備えて押印し、訂正印として用いられるものです。文書の余白部分や捨印欄などに予備で押印します。基本的に、相手方に訂正の権限を与えても問題がない場合に用いられます。


割印と訂正印の違い

訂正印(ていせいいん)とは、文書の内容を訂正する際に押印するものです。訂正する部分に二重線を引いて押印した上で、追記や削除などの対応を行います。押印した本人が訂正内容を承認していることを示します。


割印と消印の違い

消印(けしいん)とは、収入印紙と文書にまたがる形で押印するものです。収入印紙が使用済みであることを示し、不正な再使用を防止する目的があります。契約書などの紙の書類に収入印紙を貼付した場合は、消印の対応が必須とされています。


割印と止印の違い

止印(とめいん)とは、文書の末尾に押印するものです。文書の以降に続きがないことを示し、不正な追記を防止する意味合いがあります。止印を押すほかに「以降余白」と記載する方法でも、同様に追記防止の対応ができます。




契約書に割印をキレイに押すコツ

契約書の割印をキレイに押すには、以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。失敗しない押し方のコツをお伝えします。


印鑑マットを使用する

割印を押すときは、市販の「印鑑マット」を使用することで、はっきりとしたキレイな印影を実現できます。印鑑マットとは柔らかい素材でできたマットで、押印する書類の下に敷いて使用します。これにより、押印したときに紙に朱肉がしっかりと付きやすくなるので、可能であれば用意しておくと良いでしょう。

印鑑マットがないときは、身近にある代用品を使用するのも一つの手です。例えば、柔らかいマウスパッドや薄めの冊子のように、下に敷いて使えるものがあれば活用しましょう。


複数のページにまたがる契約書はページを開いて押す

契約書の枚数が多く、複数ページにまたがっている場合もあるでしょう。このようなケースでは、対象のページを開いて厚みのない状態にした上で重ね合わせることで、段差がなくなり押印しやすくなります。その際も、前述したように印鑑マットや代用品を使って朱肉がしっかりと付きやすい状態にしておきましょう。



割印を失敗したときの対処法

もしも割印を押すときに失敗してしまったら、以下の方法で対処できます。失敗したときの注意点や対処法をお伝えします。


多少かすれている程度であれば、そのままにしておく

割印を押すのに失敗して、多少朱肉がかすれてしまったとしても、複数枚にまたがる形で印影が残っていれば基本的には問題ないと考えられます。ただし、かすれた印影に重ねて割印を押し直すのはNGです。少しかすれてしまった場合、同じ位置で押し直しはせずに、そのままにしておきましょう。


失敗した割印の真横に改めて押す

万が一割印を押すのに失敗して、訂正が必要な場合は、失敗してしまった割印の真横へ押印することで対処します。このとき、二重線を引いたり訂正印を押したりする対応は不要です。改めて別の場所に押印すれば問題ありません。



電子契約なら契約書の割印が不要で業務効率化につながる!

ここまで、契約書に押す割印について解説しました。割印をはじめとした契約書への押印は、手作業で行われることから失敗してしまう可能性があります。物理的な印鑑が不要な電子契約であれば、契約書作成時の作業の手間をなくし、契約業務を効率化することが可能です。電子契約では、書面契約における印鑑の代わりに、電子署名を行うことで文書の真正性を担保する仕組みとなっています。契約の電子化を検討するなら、高水準のセキュリティを確保しながら高いコストパフォーマンスを発揮する電子契約・契約管理サービス「WAN-Sign」がおすすめです。

詳しくは、お気軽にお問い合わせください。


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