電子署名法とは?知らないでは済まされない重要な要件やルールの数々


目次[非表示]

  1. 1.電子署名法とは
  2. 2.電子署名法が制定された背景
  3. 3.電子署名法で特に理解すべきルールとは
    1. 3.1.電子署名法・第2条
    2. 3.2.電子署名法・第3条
    3. 3.3.最新の電子署名法の解釈
    4. 3.4.電子契約の効力が及ぶ範囲
  4. 4.電子署名法以外におさえるべき3つの法律
    1. 4.1.電子帳簿保存法
  5. 5.法人税法
    1. 5.1.電子署名法施行規則6条
  6. 6.まとめ


電子署名を利用した契約書や請求書のやりとりにおいて、必ず知っておかなければならないのが電子署名法です。

電子署名法は、主に電子文書における署名の法的効力の要件をまとめた法律であり、電子署名を適切に活用するうえで無視することはできません。

この記事では、電子署名法で理解すべき重要なルールや、関連する法律について詳しく解説します。


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電子署名法とは

電子署名法とは、電子署名の法的な有効性を定めた法律です。

ビジネスマンや個人が電子文書に署名を行う際、その署名が法的に有効であるかどうかを明確に定めることで、信頼性と法的保護を提供します。 

電子署名法にはいくつかの重要なルールが存在します。

まず、電子署名の有効性を保証するために、署名者の意思表示が明確に示され、その一意性が保たれなければなりません。また、署名が作成された後に文書が変更されていないかを検証する仕組みが必要です。 

他にも、電子契約の有効性や電子署名の法的な要件を明確化した『電子契約法』や、個人情報の保護に関する『個人情報保護法』などがあります。

これらの法律は、電子署名を含むデジタルトランザクションにおける法的な基準を定め、ビジネスや個人の権利とプライバシーを守る役割を果たすものです。

電子署名法が制定された背景

インターネットの急速な普及に伴い、ビジネスシーンや個人間で電子文書をやりとりする機会が増加しました。

しかし、従来の紙ベースの署名がデジタル環境には適用しづらく、電子文書における署名の信頼性と法的な効力が問題視されたことで、『電子署名法』の制定が求められるようになった背景があります。

そこで、電子取引の関連法令である『電子帳簿保存法』に続く形で、『電子署名法』が2001年4月1日に施行されました。

さらに、電子署名法の制定は国際的な規範にも沿っています。例えば、国際連合(UN)の『電子商取引に関するモデル法』や、欧州連合(EU)の『電子署名に関する指令』などです。

これらの規範に基づき、電子署名法は国内外のデジタルトランザクションにおける相互運用性を確保し、国際的なビジネスにおいても信頼される枠組みを提供しています。


>>文書管理における電子署名の重要性とメリットを紹介


電子署名法で特に理解すべきルールとは

電子署名法を正しく知り安全に利用する際には、第2条と第3条の理解を深めることが重要です。

電子署名法・第2条

電子署名法・第2条』では、電子署名に関する定義や要件に関する重要な内容がまとめられています。

第二条

この法律において「電子署名」とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。


 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。


 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。

第2条では、電子署名の要件として、本人性と非改ざん性を担保することを挙げています。

これらは極めて抽象的な要件であるため、第3条や電子署名法における最新の解釈まで把握する必要があります。

電子署名法・第3条

電子署名法のルールのなかでも最重要であり、法律の中核とされるのが『電子署名法・第3条』です。


電子署名法・第3条では、署名の有効性や法的効力の確保における署名者の一意性の要件がまとめられています。

第三条

電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。

本人だけが行うことができる本人による電子署名が行われていれば、成立したものと推定されるということになります。

これらの要件を満たすことで、電子署名は紙ベースの署名と同様の法的な効力を持ちます。

最新の電子署名法の解釈

契約締結の在り方は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、改めて見直しされる運びとなりました。

総務省・法務省・経済産業省は、2020年7月17日に『電子署名法2条1項に関するQ&A』を公開し、電子署名に関する見解を明らかにしています。

電子署名法の最新の解釈では、電子署名の真正性は物理的な措置によるものではなく、利用者の意思に基づいていることが明確であれば、契約の真正性が保たれるとされています。

したがって、遠隔地でのビジネス取引でも法的に有効な電子証明書を活用できるようになったため、対面や書類の郵送を必要とせず、デジタル形式での迅速な契約締結が可能となりました。

また、企業間の契約締結において、電子署名を行うための立会人型のクラウドサービスを活用することも示唆されています。これは、電子証明書の取得にかかる時間的制約を回避し、迅速な手続きを実現できることを意味しています。

最新の電子署名法の解釈を理解し、適切に活用することは、契約締結のオンライン化を推進し、より効率的なビジネス取引を実現するために重要です。

出典:利用者の指示に基づきサービス提供事業者自身の署名鍵により 暗号化等を行う電子契約サービスに関するQ&A (電子署名法第3条関係)|総務省・法務省・経済産業省


>>電子署名法第3条Q&Aのポイント~推定効の適用要件と注意点~


電子契約の効力が及ぶ範囲

電子契約は、民法上の一般的な契約と同様に効力があり、当事者間での意思合致によって法的な拘束力を持ちます。

例えば、商品の売買契約やサービス提供契約など、さまざまな民法上の契約形態で電子契約が有効です。特定の分野では、電子商取引に関する電子署名法や個人情報保護法、消費者契約法などが適用されます。

しかし、国や地域によって電子契約の扱いは異なる場合があるため、該当する法律や規制を遵守することが重要です。


>>電子契約に法的効力はある?電子署名の有効性についても解説します


電子署名法以外におさえるべき3つの法律

電子署名を適切に活用するにあたって、電子署名法以外におさえるべき3つの法律の重要ポイントを解説します。

電子帳簿保存法

電子帳簿保存法』は、電子帳簿を法的に有効な形で保存するために必要なルールと要件を定めた法律です。

電子帳簿保存法の目的は、電子帳簿の保存に関する適切な方法や期間を明確にすることです。電子帳簿は、財務諸表や取引履歴などの重要な情報を含んでおり、これらの情報を正確に保存することは、会計監査や税務申告などの業務において不可欠です。

電子帳簿保存法の遵守は、企業や団体にとって法的な要件となっており、会計監査や税務審査などの際に重要な役割を果たします。

また、電子契約や電子取引の際にも電子帳簿の保存が必要となるため、適切な管理と保存を行うことは重要です。


出典:電子帳簿保存法の概要|国税庁


>>電子帳簿の保存方法って?電子帳簿保存法で変わることやメリットデメリットを紹介


法人税法

『法人税法』では、法人税についてのさまざまな取り決め(法人税の種類や対象者など)が決められています。

電子契約の場合、法人税法上で7年間(繰越欠損金がある場合などは10年間)の保存が必要と定められています。


出典:基本通達・法人税法|国税庁

電子署名法施行規則6条

『電子署名法施行規則第6条』では、電子署名の適法性を確保するための要点が定められています。

例えば、署名者の真正性の確保や電子署名の完全性の確保、関連情報の保存、有効期間の明示、そして電子署名の保護が含まれます。

電子署名法施行規則第6条の要件を遵守することは、電子署名の信頼性の向上や法的リスクの軽減につながります。


出典:電子署名及び認証業務に関する法律(電子署名法)及び関係法令|デジタル庁


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まとめ


この記事では、電子署名法について以下の内容で解説しました。

  • 電子署名法が制定された背景
  • 電子署名法で特に理解すべきルール
  • 電子署名法以外におさえるべき3つの法律


電子文書での署名を正しく活用するには、電子署名法や関連する法律・法令に対する理解が不可欠です。
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