電子契約を導入するメリット・デメリット、サービスを選ぶポイント
目次[非表示]
- 1.電子契約の主なメリット
- 1.1.コスト削減につながる
- 1.2.印紙税が課されない
- 1.3.業務効率化につながる
- 1.4.契約締結までのリードタイムを短縮できる
- 1.5.契約の更新漏れを防ぎやすい
- 1.6.リモートワークに対応しやすい
- 1.7.コンプライアンス強化につながる
- 2.電子契約の主なデメリット
- 2.1.電子契約が認められていないケースがある
- 2.2.取引先の理解を得る必要がある
- 2.3.業務フロー変更など社内調整が必要になる
- 2.4.サイバー攻撃を受けるリスクがある
- 2.5.電子帳簿保存法などへの対応が必要になる
- 3.メリットの大きい電子契約サービスを選ぶポイント
- 3.1.自社のニーズに合っているか
- 3.2.既存のシステムと連携しやすいか
- 3.3.UIは使いやすいか
- 3.4.セキュリティ機能は充実しているか
- 3.5.費用対効果が見合うか
- 4.まとめ
近年はリモートワークの普及にともなう業務のオンライン化などの背景から、電子契約サービスを導入する企業が多くなっています。従来の紙の契約書から電子契約に移行すると、具体的にどのようなメリットが期待できるのでしょうか。また、契約の電子化にともないどんな注意点が考えられるでしょうか。この記事では、電子契約のメリット・デメリットや、電子契約サービスを選ぶポイントを解説します。
電子契約の主なメリット
電子契約に切り替えることで、コスト削減や業務効率化を実現できる可能性があります。初めに、電子契約の主なメリットをご紹介します。
コスト削減につながる
オンラインで契約を締結する仕組みにより、多くの経費を削減できます。紙の契約書から電子契約に切り替えると、契約書の作成や送付で発生する紙代・インク代・封筒代・郵送費用などのコストをカットできます。特に、年間の契約件数が多い企業の場合は大幅なコスト削減の効果が期待できるでしょう。
印紙税が課されない
電子文書は紙の書類と異なり、印紙税が課税されません。そのため、契約書に貼付する印紙代を削減することが可能です。なお、印紙税に関する解釈として、内閣総理大臣による答弁や福岡国税局への照会への回答では、電子文書が課税対象とならないことが明記されています(2024年3月現在)。
【出典】「請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について」(国税庁)
業務効率化につながる
契約手続きを電子化すると、契約書の印刷・製本・封入・郵送といったアナログ作業が削減され、契約業務がスピードアップします。双方がオンラインで契約を進めるため、担当者の押印や手書きのサインを揃える手間もかかりません。さらには、ファイリングの作業も不要になるため、文書の保管や管理も効率化されます。
契約締結までのリードタイムを短縮できる
電子化によって契約手続きにかかる時間が短くなると、リードタイムが短縮されます。リードタイムの短縮に取り組むと、受注から納品までにかかる期間が短くなるので、結果として企業の利益を伸ばすことにつながります。また、手続きの遅延によりビジネスチャンスを逃すリスクを避けられるのもメリットといえるでしょう。
契約の更新漏れを防ぎやすい
電子契約サービスによっては、契約更新のタイミングを知らせるアラートやリマインドの機能が搭載されています。更新日が近づくと、あらかじめ設定した日時に自動で通知を受け取れるので、抜け漏れを防止できます。契約更新の時期を手動で管理する場合と比べて、更新漏れのリスクを防ぎやすいのがメリットです。
リモートワークに対応しやすい
電子契約はオンライン上で手続きを進めるので、いつでもどこでも契約が可能です。従業員が契約書を作成したり、書類に押印や手書きで署名したりするために出社する必要がありません。リモートワーク(テレワーク)を実施している企業でも、担当者が社外からスムーズに契約手続きを進められます。
コンプライアンス強化につながる
紙の書類には紛失や改ざんのリスクがあります。それに対して、電子文書は物理的に紛失したり、復元できない状態になったりする心配がありません。また、セキュリティの高い環境で管理し、電子署名やタイムスタンプなどを利用して履歴を記録に残すことで、改ざんのリスクを避けることが可能です。
電子契約の主なデメリット
契約手続きを電子化するには、以下のようなハードルが存在します。続いて、電子契約の主なデメリットを解説します。
電子契約が認められていないケースがある
現状、一部の契約手続きでは電子契約が認められていません。2024年3月現在、書面契約のみ可能な手続きの例として、公正証書を必要とする「任意後見契約書」「事業用定期借地契約」「企業担保権の設定又は変更を目的とする契約」が挙げられます。ただし、近年は法改正にともないビジネスシーンで締結する大部分の契約が電子化に対応できる状況となっています。
取引先の理解を得る必要がある
自社に電子契約サービスを導入する場合、初めに取引先が電子契約を受け入れ可能であるか確認する必要があります。導入にともない取引先の業務フローにも影響が出るため、相手方の負担に配慮しなければなりません。もしも取引先の同意を得られなければ、一部の顧客のみ従来通りの方法で締結するといった個別の対応が発生します。
業務フロー変更など社内調整が必要になる
電子契約への移行にともない契約業務のフローが大きく変化するため、社内調整が必須です。導入準備では現状の業務フローを整理するとともに、電子契約サービス導入後の業務フローを周知する必要があります。現場向けに説明会を開催したり、問い合わせ窓口を設置したりする負担が生じます。
サイバー攻撃を受けるリスクがある
電子契約サービスをはじめとしたオンラインで利用するサービスには、サイバー攻撃を受けるリスクが存在します。どのようなサービスを導入する場合であっても、情報セキュリティの対策を講じることが重要です。ベンダーのセキュリティ体制を確認した上で導入を検討すると良いでしょう。
電子帳簿保存法などへの対応が必要になる
電子契約を行う場合、重要な電子文書を適切に管理したり、電子署名の信頼性を保ったりするためにも、「電子帳簿保存法」や「電子署名法」などの法律で定められたルールを守らなければなりません。法的な要件を満たした環境で契約を締結するには、各種法律に準拠した電子契約サービスを導入すると安心です。
メリットの大きい電子契約サービスを選ぶポイント
電子契約のメリットを最大化するには契約システムの選び方も重要となります。最後に、導入メリットの大きい電子契約サービスを選ぶポイントをお伝えします。
自社のニーズに合っているか
自社の導入目的に適した機能が搭載されたサービスを選びましょう。例えば、電子契約を締結する機能のほかに、文書検索を効率化する機能や、更新期限を通知する機能、スキャンした紙の契約書を管理する機能などを活用すると便利です。
既存のシステムと連携しやすいか
電子契約サービスを既存のシステムと連携することで、さらなる効率化が期待できます。業務プラットフォーム・基幹システム・顧客管理システムなどとの自動連携によって、一連の業務フローを電子化することが可能です。
UIは使いやすいか
自社や取引先の現場には、ITシステムに不慣れな方もいるかもしれません。電子契約サービスを円滑に運用するためにも、使用感を重視して選ぶと良いでしょう。また、その際は導入・運用サポートの充実度も確認しておくと安心です。
セキュリティ機能は充実しているか
契約関係の書類には自社や取引先の機密情報が含まれます。そのため、IPアドレス制限・アクセス制限・暗号化などのセキュリティ機能の有無をご確認ください。また、操作ログ管理やバックアップによるデータ保護などの機能も搭載されていると望ましいでしょう。
費用対効果が見合うか
電子契約サービスを導入すると、初期費用や月額費用などの金銭的なコストが発生します。前述の導入によるコスト削減や業務効率化などのメリットを踏まえて、費用対効果の高いサービスを検討しましょう。
まとめ
ここまで、電子契約に移行するメリットをご紹介しました。電子契約には多くのメリットが期待できるものの、これらのメリットを最大化するには、電子契約サービスの選び方が重要となります。そこでおすすめなのが、電子契約サービス「WAN-Sign」です。電子帳簿保存法や電子署名法に準拠した環境で、契約に関する社内の電子データを一元管理できます。業界最高水準の強固なセキュリティ体制で安全性を確保します。電子契約への移行は「WAN-Sign」にお任せください。
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