代表印(代表者印、丸印、会社実印)とは?作成する際のポイントは?


目次[非表示]

  1. 1.代表印の基礎知識
    1. 1.1.代表印(代表者印、丸印、会社実印)とは?
    2. 1.2.代表印が必要になる主なシーン
    3. 1.3.代表印と他の印鑑の違い
      1. 1.3.1.代表印と会社印(角印、社判)の違い
      2. 1.3.2.代表印と銀行印の違い
      3. 1.3.3.代表印の届出方法
  2. 2.代表印を作成する際のポイント
    1. 2.1.代表印の規定を守る
    2. 2.2.代表印の刻印内容や形状を決める
    3. 2.3.代表印に適した書体を選ぶ
    4. 2.4.代表印に適した素材を選ぶ
  3. 3.代表印に関するよくある質問
    1. 3.1.代表印を紛失してしまったらどうする?
    2. 3.2.角印を代表印(丸印)として登録できる?
    3. 3.3.代表印と会社印は併用できる?
    4. 3.4.電子化された書類にも代表印の押印は必要?
  4. 4.電子契約なら代表印を管理する負担をなくせる!


代表印(代表者印、丸印、会社実印)とは?作成する際のポイントは?


ビジネスシーンで用いられるハンコの中でも、「代表印(代表者印、丸印、会社実印)」は特に重要な役割を担っています。法人が書面で大切なやり取りをする際に使用され、商業登記規則においてサイズや照合に関する規定があります。代表印はルールを守って作成しましょう。

この記事では、代表印に関する基礎知識を解説します。作成する際のポイントや、電子化した書類への押印の必要性などをお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。


代表印の基礎知識

初めに、会社の代表印に関する基礎知識を解説します。代表印を利用する場面や、他の印鑑との違いについて、改めて確認しておきましょう。


代表印(代表者印、丸印、会社実印)とは?

代表印とは、法人の代表者が契約や申請などの重要な書面のやり取りで使用するハンコのことです。個人における「実印」に該当する、重要な印鑑です。一般的な代表印の印影は、二重の円の外枠に会社名が記載され、内枠に「代表取締役」などの役職名が記載される点が大きな特徴です。こうした特徴から、別名「丸印」とも呼ばれます。ほかにも、「代表者印」「会社実印」といった呼び方があります。


代表印が必要になる主なシーン

代表印は、法人の契約や申請などの手続きで用いられます。具体的には、以下のような書類に代表印を押印します。


  • 各種契約書…不動産の売買、企業の買収など重要な契約を締結する場合に用いられます。
  • 法務局への提出書類…登記で必要な「登記申請書」などの重要な書類に用いられます。
  • 委任状…代表者が代理人に手続きを委任する際に用いられます。
  • 官公庁の入札に関する書類…公的機関から業務を引き受ける際に用いられます。


代表印と他の印鑑の違い

代表印と会社印(角印、社判)の違い

会社印とは、会社の通常業務で使用するハンコのことです。一般的に印影は四角形であるケースが多く、「角印」や「社判」とも呼ばれます。会社印は日常業務で発行する請求書や領収書などの書類に用いられ、個人における「認印」に該当するものです。代表印は会社印と比べてより重要なシーンで用いられる点が大きな違いです。


代表印と銀行印の違い

銀行印とは、あらかじめ銀行へ登録を行い、お金に関する重要な手続きを行う際に使用するハンコのことです。具体的には、金銭の支払いや小切手の発行といった業務で用いられます。一般的には、ハンコの悪用によるリスクを避ける目的から、代表印とは別のハンコを銀行印として登録する会社が多くなっています。


代表印の届出方法

ハンコを代表印として使用するためには、法務局への届出を行い、登録手続きを行いましょう。その際は、法人の代表者が「印鑑届出書」の書類を作成し、法務局に提出する必要があります。ただし、2021年2月15日以降は商業登記規則等の一部が改正され、オンラインで登記申請を行う場合に印鑑の提出が任意となりました。書面で申請する場合は、従来と同様に印鑑の提出が義務とされているため注意しておきましょう。


【出典】「商業登記規則が改正され,オンライン申請がより便利になりました(令和3年2月15日から)」(法務省)

URL:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00070.html



代表印を作成する際のポイント

代表印は会社にとって重要な場面で使用するハンコです。作成する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。


代表印の規定を守る

商業登記規則では、代表印のサイズに関する規定が設けられています。そのため、代表印を作成する際は商業登記規則のルールを守って「1辺の長さが1cm以上3cm以下の正方形」に収まるサイズにしましょう。

また、商業登記規則では「印鑑が照合に適するものであること」もルールとなっています。登録したハンコと同一であることを確認するには、印面に変化がないように配慮しなければなりません。例えば、印面が変化しやすいゴム印のようなタイプは、照合に適さないため代表印に用いるのは避けましょう。


(印鑑の提出等)
第九条
3 印鑑の大きさは、辺の長さが一センチメートルの正方形に収まるもの又は辺の長さが三センチメートルの正方形に収まらないものであつてはならない。
4 印鑑は、照合に適するものでなければならない。

【引用】商業登記規則(e-Gov 法令検索)

URL:https://laws.e-gov.go.jp/law/339M50000010023


代表印の刻印内容や形状を決める

代表印の刻印内容や形状に関しては、法的な規定がありません。ただし、前述した通り代表印では二重の円の外枠に会社名、内枠に役職名を刻印するのが一般的です。必ずしも一般的な刻印内容や形状に合わせる必要はないものの、重要な書類に押印することを踏まえて、適切な刻印内容や形状を選択するようにしましょう。


代表印に適した書体を選ぶ

代表印の書体に関しても、同様に法的な規定がありません。ただし、重要なシーンで用いられる印鑑となるため、偽造されにくい複雑な書体を選ぶことが大切です。代表印におすすめの定番の書体として、「篆書体(てんしょたい)」や「印相体(いんそうたい)」などが挙げられます。このほかにも、「隷書体(れいしょたい)」「吉相体(きっそうたい)」「古印体(こいんたい)」などの書体も代表印に適しています。


代表印に適した素材を選ぶ

代表印は、基本的には会社設立時から長きにわたり法人用の印鑑として使用することになります。そのため、耐久性の高い印材を選ぶのがおすすめです。具体的な素材の種類としては、高級感がある「黒水牛」「牛角」などの角牙系、耐久性に優れた「チタン」などの金属系がよく選ばれます。




代表印に関するよくある質問

会社の代表印に関して、よくある質問と回答をご紹介します。契約業務のご担当者様は、ぜひ参考にしてみてください。


代表印を紛失してしまったらどうする?

万が一代表印を紛失してしまった場合は、改めて法務局へ代表印の届出を行うことで、再登録が可能です。新たに登録するハンコを用意して、「印鑑届出書」の書類を作成しましょう。その際は、以前のハンコと同様の印影でなくても問題ないとされています。また、以前作成した印鑑カードは、引き続き使用することが可能です。

なお、代表印だけでなく印鑑カードも紛失してしまった場合は、カードの再発行手続きを行う必要があります。まず「印鑑・印鑑カード廃止届書」の書類を提出してカードを廃止した上で、「印鑑カード交付申請書」を提出すると、新たなカードを発行できます。


角印を代表印(丸印)として登録できる?

代表印の形状に関しては、法的な規定がありません。そのため、商業登記規則で定められたサイズのルールさえ守っていれば、四角形をした角印を代表印として登録することが可能です。ただし、あくまでも日本の商習慣においては代表印に丸印が用いられる点には留意しておきましょう。


代表印と会社印は併用できる?

代表印と会社印を併用すること自体は可能ですが、一般的には推奨されていません。その主な理由として、「代表印は重要な場面で使用されるハンコであるから」というものが挙げられます。使用頻度の高い会社印と併用すると、代表印を悪用されるリスクが高まる懸念があるため、多くの企業では併用を避けています。


電子化された書類にも代表印の押印は必要?

電子化された書類には押印が不要とされています。例えば電子契約の場合は、「電子署名(電子サイン)」「電子証明書」「タイムスタンプ」といった技術によって書類の証拠力を確保する仕組みとなっています。電子書類でやり取りをする場合は、代表印の押印も必要ありません。



電子契約なら代表印を管理する負担をなくせる!

ここまで、法人の契約や申請で用いられる代表印について解説しました。代表印は重要な書面に押印することから、悪用のリスクに注意が必要で、厳重な管理が求められます。一方、2021年2月15日以降は商業登記規則等の一部改正にともない、オンラインで登記申請を行う場合は印鑑の提出が任意となりました。このほかにも、電子化した契約書などの書類には押印が不要とされています。業務の電子化を推進することで、ハンコを管理する負担を軽減できるのが魅力です。

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