銀行が電子契約サービスや電子署名を導入するメリットとは?
目次[非表示]
- 1.電子契約とは?
- 2.電子契約サービスとは?
- 3.社内文書を電子化するメリット
- 3.1.1 業務の効率化
- 3.2.2 コスト削減
- 3.3.3 ペーパーレス化が実現する
- 4.個人融資取引に電子契約サービスを導入するメリット
- 4.1.1 戸別訪問なしで、非対面の契約が可能となる
- 4.2.2 契約手続きの時間短縮、手間の削減が図れる
- 4.3.3 コスト削減が実現する
- 4.4.4 顧客の利便性が向上する
- 5.銀行が電子契約サービスを導入する際の注意点
- 6.電子契約サービス「WAN-Sign」の特長
- 6.1.実地監査も可能な自社所有の国産データセンター
- 6.2.外部認証を取得した安心のセキュリティ体制
- 6.3.紙版と電子版を問わず契約書を一元管理できる
- 6.4.1つのアカウントでユーザー発行数は無制限
- 6.5.電子署名のタイプをビジネスシーンに合わせて使い分けられる
- 7.電子契約は金融機関でも融資取引に導入できる
個人情報や機密情報を扱う金融機関では、セキュリティの懸念や本人性の担保の問題などから、契約に使われる文書のほとんどが紙や実印を使用するのが一般的で、デジタル化への取り組みはあまり進んでいませんでした。
しかし、コロナ禍の影響で、徐々に文書の電子化を模索する動きが広まっています。ワンビシアーカイブズが提供する電子契約サービス「WAN-Sign」を利用することで、銀行において、社内の決裁文書や融資取引でも電子化できる可能性が見えてきました。
今回は、銀行が電子契約サービスを導入するメリットと注意点のほか、「WAN-Sign」の特長も併せて解説します。
>>電子契約における契約書の文言とは?変更箇所や注意点を紹介
電子契約とは?
電子契約とは、紙の契約書の代わりにPDFなどの電子ファイルをウェブ上で交換し、電子署名を施すことで締結する契約方法のことです。電子署名は、電子文書に用いられる「しるし」のこと。その電子文書が署名者本人によって制作され、かつ内容に改ざんがされていないことを証明します。紙の文書における印鑑やサインのように、本人性が担保できるような仕組みが施されています。
企業が電子契約を導入するには、既存の電子契約サービスを利用する方法と自社に合わせた電子契約システムを一から構築する方法があります。一般的な企業では、コストの問題や導入ハードルの低さなどから、既存の電子契約サービスの利用を選ぶ場合が多いです。しかし、金融機関では、融資取引を電子化したメガバンクをはじめ、独自に開発した電子契約システムを導入する方法が選ばれています。
ただし、最近では、コロナ禍において、銀行でもリモート作業や業務の効率化に目が向けられ、既存の電子契約サービスの利用を検討する動きが見え始めています。
電子契約サービスとは?
電子契約サービスとは、契約書をはじめとする「紙の文書+押印」を、手軽に「電子文書+電子署名」に置き換えられるものです。一言でいうなら「押印業務の電子化」であり、社内・社外を問わず押印業務全般に適用することができます。電子契約サービスを使えば企業間の契約はもとより、コンプライアンス契約、見積書、社内の稟議書、決裁申請書など、対外契約や社内文書の決裁手続きをすべてウェブ上で行えるようになります。もちろん、個人融資の契約に用いることも可能です。
ワンビシアーカイブズが提供する電子契約サービス「WAN-Sign」であれば、個人融資契約、対企業契約、社内文書決裁など社内外問わず、さまざまなシーンで利用が可能です。
社内文書を電子化するメリット
電子契約サービスを導入することで得られるメリットは、一般企業と同じく銀行にもあてはまります。
しかも、大幅な業務の効率化とコスト削減が見込めるだけではなく、銀行内に大量に存在する紙の文書をすべて電子化することも可能です。具体的には、下記のメリットがあります。
1 業務の効率化
文書を電子化(デジタル化)することで、書類の印刷や押印、回覧といった工程が不要になります。電子化によって書類の管理が容易になり、文書情報の検索も可能となるため利便性が大幅に向上するのです。業務の効率化にもつながるでしょう。
2 コスト削減
文書を印刷する紙代やインク代などのコストを、削減することが可能です。文書を郵送していた場合は電子メールなどに置き換えることができるため、郵送費も不要となります。
3 ペーパーレス化が実現する
電子契約を利用した文書は電子データとして保管できるので、紙のように保管スペースを用意する必要がありません。電子化によって検索も容易になるため、管理にかかる負担が軽減されます。
また、銀行には、企業間の取引文書や取締役会議事録のような紙文書が大量に保管されています。電子契約サービス「WAN-Sign」であれば、必要に応じて一部のみ、またはすべて電子化することが可能です。ペーパーレス化によって、インターネット環境があればどこからでも文書の提出やチェック、決裁などが可能になります。
>>電子化と紙での保管、どちらがお得?~メリット・デメリットを比較する~
個人融資取引に電子契約サービスを導入するメリット
企業間の取引だけでなく、個人融資取引の件数が多いのは銀行ならではの特徴といえるでしょう。この個人融資取引に電子契約サービスを導入すると、下記に挙げる4つのメリットがあります。
1 戸別訪問なしで、非対面の契約が可能となる
従来の紙の文書での契約の場合、営業担当者が顧客のもとを訪れ、説明を行った上で契約書上に捺印をもらい、店舗に戻ってきてから事務処理を行う流れでした。これが電子契約の場合、契約の承認と捺印の代わりとなる電子署名はウェブ上で手続きができるので、営業担当者が顧客のもとを訪れる必要がありません。説明もオンラインで行えば、戸別訪問なし・非対面での契約が可能になります。
2 契約手続きの時間短縮、手間の削減が図れる
電子契約サービスを導入すれば、アポイントをとって顧客を訪問する必要がなくなる分、契約締結のために払う労力を減らせます。また、事務センターへの書類発送や保管部署への発送といった作業の手間や配送の時間も省けるため、契約手続きの時間短縮につながります。
3 コスト削減が実現する
個人間融資取引においても、コスト削減が見込めます。電子契約では、紙の契約書なら必要な紙代と、貼り付けが義務づけられている印紙を用意する必要はありません。また、顧客を訪問する際の交通費や書類の郵送費もかかりません。さらに、発送等の業務がなくなり、手続きにかかる時間が短縮される分、少ない人数での作業が可能になるため、人件費の削減にもつながります。
4 顧客の利便性が向上する
契約の手続きだけであれば、銀行の営業時間を気にせず都合のいいときにウェブ上で行えるので、顧客の利便性向上につながります。契約書の説明を受ける場合も、非対面であれば自宅等に訪問者が来るといった負担がなくなります。
4つのメリットの中でも特に重要なのは、電子契約サービスの導入による非対面契約の実現と、コスト削減が可能になることです。
コロナ禍の影響から非対面を重視する流れの中で、まずは個人融資取引に電子契約サービスの導入を検討する動きが出始めています。
銀行が電子契約サービスを導入する際の注意点
銀行が電子契約サービスを導入するにあたり、まず気になるのはセキュリティの問題ではないでしょうか。 現在、日本では数十種類に及ぶ電子契約サービスがありますが、セキュリティ体制やシステムは、サービスを提供する会社によって異なります。情報漏洩等のリスクを避けるには、サービス内容を比較・検討した上で、自社に合ったものを選ぶことが重要なのです。
電子契約サービスを検討する際に確認すべきポイントとしては、下記のような項目が挙げられます。
<電子契約サービスの確認ポイント>
- データはどこに保管されるのか
- セキュリティ体制は万全か
- アクセス制限のカスタマイズは可能か
- 契約済の紙の契約書も管理は可能か
- 電子署名の利便性はどのくらい高いか
ワンビシアーカイブズが提供する電子契約サービス「WAN-Sign」であれば、上記のポイントをすべて対応可能です。事項より、詳しく見ていきましょう。
電子契約サービス「WAN-Sign」の特長
ワンビシアーカイブズが提供する電子契約サービス「WAN-Sign」は、しっかりしたセキュリティ体制と便利な文書管理機能を備えたサービスです。特筆すべき点として、下記のような特長があります。
実地監査も可能な自社所有の国産データセンター
データはすべて、ワンビシアーカイブズが所有・運営する国産データセンターで管理しています。国産基盤かつ国内設置のデータセンターなので、海外法の適用を受けず、海外当局からのデータアクセスを受ける心配がありません。実地監査の受け入れも可能です。
外部認証を取得した安心のセキュリティ体制
「WAN-Sign」は、総務省のガイドラインを遵守したセキュリティ対策を施しており、下記の外部認証を取得しています。
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ISO9001
ISO9001は、全世界で170ヵ国以上、100万以上の組織が利用する品質マネジメントシステム(QMS)の国際規格です。
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ISO/IEC27001
ISO/IEC27001は、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格です。情報資産の機密性・完全性・可用性の3つの特性を維持し、情報セキュリティを組織的に管理する仕組みを指します。
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プライバシーマーク
プライバシーマークは、日本産業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合し、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等であることを示すマークです。
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ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度
ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度は、クラウドサービス事業者が安全・信頼性に関わる情報を適切に開示していることを第三者が認定する制度です。
紙版と電子版を問わず契約書を一元管理できる
紙の契約書と電子契約のデータを、同じシステムで一元管理できます。
データ管理のためにすべての紙の契約書をPDF化する必要はなく、そのための初期費用はかかりません。紙の契約書原本はワンビシアーカイブズの管理センターにて保管し、必要なときに必要なページのみをPDF化して登録・管理するサービスも備えています。
1つのアカウントでユーザー発行数は無制限
「WAN-Sign」は1つのアカウントで、ユーザー発行数は無制限です。支店や部署など、サービスを利用するユーザーごとに、役割や権限を設定して運用することができます。また、各ユーザーをグルーピングして一括管理することもできるので、ユーザーの管理が煩雑になることがありません。
しかも、それらのユーザー管理機能も標準で備えており、ユーザー発行も含めて無料で利用することができます。
電子署名のタイプをビジネスシーンに合わせて使い分けられる
電子署名の方式として、電子証明書を使って厳格な本人確認を行う「当事者型」と、メール認証によって本人確認を行う「立会人型・事業者署名型」の2つの仕組みを実装しています。
当事者型は紙の契約書でいうなら「実印版」、立会人型・事業者署名型は「認印版」に相当するもので、契約の内容や相手に応じて使い分けることも可能です。
>>強固なセキュリティシステムの電子契約が利用可能な「WAN-Sign」の活用事例
電子契約は金融機関でも融資取引に導入できる
電子契約サービスを活用すると、これまで書面に押印していた文書業務は、すべて電子化することが可能になります。個人融資契約に導入した場合は、非対面での契約が可能になり、顧客の利便性向上とコスト削減につながります。 ワンビシアーカイブズが提供する「WAN-Sign」は、実地監査も可能な自社所有の国産データセンターをはじめとするセキュリティを備えた、安心して利用できる電子契約サービスです。1つのアカウントで支店ごとにアクセス制限設定ができる機能面からも、銀行に必要とされる水準を備えているといえるでしょう。個人融資に導入する前段階として、まずは社内文書における電子契約サービスの導入を検討してみてください。
「WAN-Sign」のセキュリティや機密性についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。
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