稟議書とは?メリットと記載項目、承認を得るポイント・事前準備は?
目次[非表示]
- 1.稟議書の基礎知識
- 1.1.稟議書とは?
- 1.2.稟議の一般的な流れ
- 1.3.稟議書と他の書類の違い
- 2.稟議書を活用するメリット・デメリット
- 3.稟議書の主な記載項目
- 4.稟議書を作成するポイントと準備
- 5.まとめ

組織の経営に関わる重要な意思決定の場面では、稟議が行われることがあります。上長や経営陣から承認を得ることによって、特定の従業員が決裁権限を持たない事案について、正式な過程を経て合意形成を図ることが可能です。
この記事では、稟議書に関する基礎知識をお伝えします。稟議書を活用するメリットや、主な記載項目、承認を得るポイントや必要な事前準備についても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
稟議書の基礎知識
はじめに、稟議書に関する基礎知識を解説します。ビジネスシーンで書類が用いられる場面や、似ている書類との違いを確認しておきましょう。
稟議書とは?
そもそも「稟議(りんぎ)」とは、ある従業員が決裁権限を持たない事案に対して、社内の関係者から承認を得る手続きのことを指します。「稟議書」とは、稟議によって承認を得るために、社内で回覧する文書のことです。
稟議の一般的な流れ
稟議が行われる場合、まずは起案者が稟議書を作成し、書類の回覧を行います。承認者は稟議書の内容を確認し、押印や電子承認システムの利用等により承認を行います。すべての承認者による承認を経た後、決裁者が最終的な承認を行うことで決裁が行われ、稟議が完了します。
稟議書と他の書類の違い
稟議書と申請書の違い
申請書とは、経費精算や休暇の取得などの申請を行い、直属の上司から承認を得るための書類です。それに対して、稟議書では直属の上司だけでなく、関係部署の上長や経営陣を含む複数の承認者・決裁者から承認を得る点に主な違いがあります。
稟議書と報告書の違い
報告書とは、業務上の事柄を報告するための書類です。社内外へ向けて業務の情報を共有し、進捗報告や信頼構築といった目的で用いられます。一方、稟議書は特定の事案に関する決裁の承認を得るための書類で、作成する目的が異なります。
稟議書と企画書の違い
企画書は、新商品・サービスを開発するときや、イベントを実施するときなどに提案内容を伝えるための書類です。具体的なアイデアや計画を明確にして起案する役割があります。一方、稟議書は起案に対する承認を得ることが主な役割となっています。
稟議書を活用するメリット・デメリット
稟議書を活用すると、社内の意思決定にどのようなメリットがあるのでしょうか。デメリットも含めて運用の重要性を押さえておきましょう。
稟議書のメリット
会議の効率化につながる
会議のために事前に稟議書を作成しておけば、決裁が必要な事項を簡潔に書面にまとめられます。関係者が稟議の内容を速やかに把握できるので、意思決定の効率化につながります。
ミスやトラブルなどが起こりにくくなる
稟議書を作成することで社内の承認や決裁のプロセスを記録に残せます。責任の所在が明確になり、重要な事案の意思決定を適切に行えます。また、複数の関係者が承認を行うことで、意思決定の過程で起こり得るミスやトラブルのリスクを回避しやすくなります。
会議にかかるコストを削減できる
稟議書の回覧によって承認・決裁を行えば、関係者が会議に出席することなく書面のみで判断を行い、重要な意思決定を実現できます。会議を開催するためのコストを削減できるため、業務効率化が期待できる点もメリットです。
稟議書のデメリット
最終承認までに時間がかかる
稟議書を提出してから最終承認を受けるまでには、多くの時間がかかる場合があります。特に、承認者や決裁者が出張などで長期的に不在となる場合は、回覧が遅れることが少なくありません。そのため、起案者は関係者のスケジュールを踏まえて手続きを進める必要があります。
書類作成に手間がかかる
稟議書の書類作成を担当する起案者は、関係者を納得させるための情報を網羅した書類を作成しなければなりません。例えば人材採用に関する稟議の場合、採用の目的や募集するポジション、予算、人材のスキル要件など必要な情報を記載する必要があります。また、差し戻しの対応に手間がかかります。
責任の所在があいまいになりがち
稟議書は複数の関係者が承認に携わることから、運用方法が不適切である場合には責任の所在があいまいになるおそれがあります。特に、多数の関係者が携わるケースでは各自の責任範囲が不明確になりがちです。稟議書を作成する際は、各関係者の責任範囲を明確にする必要があります。
稟議書の主な記載項目
一般的に、稟議書には以下のような項目を記載するケースが多いです。ここでは、稟議書の主な記載項目をご紹介します。
作成日
稟議書の作成日(起案日)を明記します。和暦または西暦のいずれかを選択し、自社の表記ルールに従って記載しましょう。
起案者名
起案者の氏名や所属部署などの情報を明記します。部署で起案する場合は、「起案部署名」として記載することもあります。
件名
稟議の内容が端的に伝わるような件名を設定しましょう。例えば契約に関する稟議の場合、「A社との〇〇契約締結について」といった形で記載します。
稟議の目的
何のために稟議を行うのか、目的や背景などを具体的に記載します。関係者が即座に状況を把握できるように書くことが大切です。
稟議の理由
稟議の詳細、現状の課題、提案する理由などを記載します。また、提案に説得力を持たせるために、メリットや費用対効果を含めて書くと良いでしょう。
金額
稟議に金額が関わる場合には、金額やコストなどを具体的かつ正確な数値で明記します。必要に応じて見積書などの書類を添付することもあります。
稟議書を作成するポイントと準備
稟議書を作成する際は、どのようなポイントに注意すれば良いのでしょうか。最後に、スムーズに書類を作成するために書き方のコツや書類作成の準備について解説します。
承認を得やすい稟議書を作成するポイント
必要な情報をできるだけ簡潔にまとめる
稟議書は関係者からの承認を得るための書類です。そのため、読んだ人が即座に要点を理解できるよう心がけて情報をまとめましょう。必要に応じて箇条書きなどを活用して情報を整理し、端的に伝えることが大切です。
リスクや注意点などのマイナス面も記載する
提案内容にリスクや注意点がある場合でも、こうしたマイナス面は隠さずに記載しましょう。メリットや効果に加えて、マイナス面の対策まで含めて提案することで、実現可能性が高いと判断され関係者からの承認を得やすくなります。
数値は具体的に記載する
稟議書に金額やデータなどの数値を記載するときは、できるだけ具体的に記載することで信頼性を高められます。例えば業務効率化の効果を伝えたい場合は「月間の作業時間が○%削減されて、1カ月あたり○時間○分の短縮が見込まれます」といった形で伝えると良いでしょう。
関連データや資料を添付する
稟議書の提案に対して根拠を証明する必要がある場合は、関連データや資料を添付すると良いでしょう。例えば、事前に実施した調査データや見積書といった資料を添えることで、関係者が判断材料として活用できます。
稟議書の作成前に準備しておくこと
事前に決裁権者に情報を共有しておく
稟議書を回覧する前の段階で関係者に情報を共有しておくと、スムーズに回覧が進みやすくなります。決裁権者は早めにリスクや懸念事項を検討できるようになります。また、起案者は決裁権者からの指摘を踏まえて稟議書を作成し、内容を充実させることが可能です。
目的を明確化しておく
稟議書を作成する前に、まずは稟議の目的や理由を明確化しておくことが大切です。論理的に一貫性のある稟議書を作成し、意思決定の精度を向上させるためにも、事前の準備が不可欠となります。書類を書き始める前に、構成を整理すると良いでしょう。
稟議書の例文や記載項目を確認しておく
作成した稟議書に差し戻しがあると、書類作成や回覧の段階で二度手間が発生してしまいます。あらかじめ稟議書の例文を確認して記載のポイントを把握しておくとともに、記載項目に抜け漏れがないか入念にチェックしておきましょう。
まとめ
ここまで、稟議書に関する基礎知識のほか、稟議書を活用するメリット、主な記載項目、承認を得るポイント、事前準備についてお伝えしました。
従来は稟議書を紙に印刷して関係者が押印する運用が主流でしたが、近年は稟議書の電子化が注目されています。稟議書を電子化するとオンラインで承認手続きが進むため、決裁までのスピードが向上します。また、システム上で進捗や承認ステータスを可視化できることも魅力です。さらには、印刷や紙の書類の保管にかかるコストを削減できるメリットもあります。
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