導入の背景
株式会社DS&Cは、大伸社グループの一社としてグループ会社の人事・経理・総務機能を担う会社です。その中で、私が所属する債権管理チームでは、特に売上・請求・入金の管理などの経理業務を行っており、そうした業務を効率化すべく、デジタル技術を活用したツールの選定や導入、運用支援などもミッションとしております。
2020年当時、会社としてリモートワークと業務のペーパーレス・デジタル化の方針が打ち出され、当初は契約書の電子化から検討が始まりました。ただ、契約書では、どうしても取引先の代表印が必要になり、相手方の意思決定に委ねる部分も大きいため、将来的な可能性はあるが、今すぐの導入は難しい、との判断になっていました。
そんな中、経理部門でも業務の電子化ができるものが無いかと思索しており、取引先の担当者レベルで捺印できる検収書であれば、比較的安易に電子化ができるのでは、との考えを持っておりました。ちょうどそのタイミングでNXワンビシアーカイブズさんからご連絡があり、『WAN-Sign』の仕様や操作方法についてご説明をいただきましたので、このシステムを使えば、紙で発行してお客様にアナログでご捺印いただいている検収書を電子化し、業務改善ができるとの確信を得ることができました。
初期の検討段階では、経理部門がWAN-Signにアップロードをするフローを想定していましたが、そのフローでは人数が少ない経理部門に負荷が集中し、ボトルネックになってしまうことが想定されたため、一旦は頓挫してしまいました。ただ、その後、リモートワーク中心の取引先様から検収書を電子化できないか、という問い合わせがあったことをきっかけに、営業部門と協同で検討を再開し、経理が検収書を発行した後、担当営業がWAN-Signにアップロードする、という前回とは異なるフローを設計しました。(摩湯氏)